KURASHIKI CANVAS
最高品質のコットンキャンバス
1888年より伝統を紡ぎ、革新を織り続けてきたコットンキャンバス。その品質に大切な役割を果たすのが、130年以上受け継がれてきた高度な糸撚り技術です。
綿100%の原糸数本を撚り合わせて生み出す、しなやかさと強さを併せ持つ糸は、職人の経験と感覚を頼りに、現在では希少な『シャトル織機』によって織り上げられ、セルヴィッジと呼ばれる美しく整った両端を持つコットンキャンバスとなります。
より厳格な旧JIS規格をいまなお守り、最高の技術力で織りなす最高品質。綿花という自然の恵みと人の想いが育てた、ぬくもり溢れる一級帆布。たくましく、やさしく、心に語りかけてくるような風合いは、丁寧に、大切に、手間を惜しまず、妥協せずに“本物”を追い求めた証しです。
そして、KURASHIKI CANVASはいつも考えます。この類まれなる魅力は、もっと多くの価値を生み出す可能性に溢れている。人々に求められ、愛される存在となるために、できることはもっとある、と。だから、私たちはこれからも挑み続けます。テキスタイルという枠を超え、アパレル分野はもちろん、ファニチャーや雑貨、建築などあらゆる分野で、新しい価値を創造し続けます。
1900年頃のスタッフと工場写真
靴やカバンに使用する生地だけでなく、ベルトコンベアーのベースにも使用される極厚のコットンキャンバスも生産してきました。長年培ってきた技術を生かし、今も尚、高品質のコットンキャンバスを世に送り出しています。
ヴィンテージの織機もメンテナンスをしながら使用していますが、レピア、エアジェット、スルーザーなどへ投資し新しい織機も駆使して新しい表現にも挑戦し続けています。
1958年に導入したベルギー製のピカノールは、極厚の帆布を織ることができるシャトル織機。織機全26台を今でも稼働させている工場は世界中を探しても珍しいのではないでしょうか。
生地を折りたたむfolding machineこちらも現役で使用されています。
新しい価値創造のために
伝統の日本文化を伝える倉敷帆布。シンプルな織物ですがその美しさは、さまざまな可能性を秘めた“素材”であり、夢の源泉になると確信しています。私たちは、アパレル分野はもちろん、ファニチャー、雑貨、建築など、テキスタイルという枠を超えて、新しい価値の創造にともに挑むパートナーとの出会いを求めています。
株式会社倉敷帆布 代表取締役 武鑓篤志
化学繊維の製造技術が確立されている現代、帆布は、少なくともその機能において化繊に勝ることはなく、時代遅れの遺物なのかもしれません。しかし、天然素材の糸を用い、人間の知恵と努力で紡ぎ出した技術を駆使し、人々の暮らしを支えるために織り上げられてきた布には、単なる工業製品で終わらない何かがあると、私はずっと感じてきました。
私たちのコットンキャンバスは決して軽やかではなく、しなやかでもありませんが、その素朴な表情、時が経つほどにやさしさを増す風合いは、物を慈しみ、大切にする気持ちを思い出させてくれます。
1本1本の糸を丁寧に撚り合わせ、職人の腕と昔ながらのシャトル織機で織り上げる工程は、“効率化”とは相反するものですが、それは魂を宿すための大切な時間だと考えています。
そして、この私たちのコットンキャンバスという素材の価値は、
使っていただく皆さまのこころの中にある──。
愛してくださる皆さまとともにある──。
私は、我が子の成長を見守るように、この布のしあわせな将来を想像します。皆さまの暮らしの中で愛される、その姿を。